僕と彼女が付き合って、もうすぐ1年になる。2年前に同期で入社した。
それが彼女との出会いだった。
僕は彼女を振り向かせるために1年間一生懸命仕事に没頭した。
それが幸をそうしたのか、社内には内緒で1年前から付き合うことになったのだ。
付き合いはじめてから、ますます仕事に没頭し、同期の中では出世頭にまで成長した。
しかし、僕と彼女には共通の大きな悩みを抱えていた。社内では恋愛禁止だった。
そのルールを破ると解雇という罰則があった。
上司にちゃんと説明することや、どちらかが転職することなど、いろいろな方法を考えてみたが、
これといった方法が浮かぶことはなかった。
この時世にそう簡単に就職先が見つかることもないだろうし、お互い仕事を続けていかなければならない理由がいくつかあった。
そんなある日、いつものように仕事が終えて帰宅するとあることに気づいた。
会社に携帯を忘れてしまったのである。
急いで会社に戻ると、上司が携帯片手に僕をにらみつけていた。
たまたま上司がいるときに彼女から着信があったのだ。
僕はいいわけを考える時間もなく、ただただ頭を下げ続けた。
すると上司は僕を別の会議室に連れて行った。
とうとうこの時が来たか・・・と思い真っ暗の会議室にはいると、
そこには同僚の姿、そして彼女の姿も目に映った。
そしてテーブルの真ん中には僕と彼女の名前がはいったケーキがあった。
サプライズで企画してくれたプレゼントだった。
僕は状況が飲み込めず気が動転していると上司が口を開いた。
なんと僕たちが付き合っていることは前々から知っていたのだ。
しかし付き合ってからの僕の成長を目にして、だまっていたらしい。
もちろんこのことは社長には内緒だが社内公認の付き合いができるようになった。
それから僕は益々仕事に没頭し、大きなプロジェクトを任されるようにもなった。
そして1年後僕たちは結婚することになった。もちろん仲人は社長である。
僕は1つのルールを超えた人の温かさにとても感動し、彼女はもちろんこの会社に出会えたことに強く感謝している。